※エロゲ環境・機材のレビュー&感想はブログの趣旨であるエロゲでの使用が基準になっています。
国内ではメインで使用しているというレビューを殆ど見かけないSPL Phonitor model 2730。
生産終了品、希望小売価格約30万、生産終了前後の実売価格約25万。
細かい仕様は製品紹介ページ参照。
レビューと感想は続きから
この機種の要であるCrossfeed、Speaker Angle、Center Levelの3つの機能。
この3つの機能を使わないのであればPhonitorを買う必要は無いといっても過言ではない。
この3つの機能をオフにしている場合。
カタログスペック的にも特筆すべき点は無いどころか、オーディオ的にもエロゲ的にもつまらなく味気の無い音。
上流の影響はあんまり受けず、良く言えばフラット。
感度の高いイヤホンやヘッドホンを使うとホワイトノイズが目立つ。
一応600ΩのT1でも十分音量が取れるぐらいのパワーはある。
25万前後の同価格帯どころか10万前後の他のヘッドホンアンプの方が、音が好みと言うことでスルーされる可能性が多いにある機種。
接続方法がXLRバランスのみなので、それも別の機種に流れる理由のひとつになっていそう。
足が伸びて斜めに設置(正面が上を向く)することも可能なので、卓上設置でも使いやすいのが直に判る唯一の利点。
左右片側だけミュート・左右片側の音源だけ再生・VUメーターの感度切り替え。
上記の機能はオーディオ的にもエロゲ的にも聴く専門の人には出番が無い。
音量を20db下げる機能については、オーディオ環境では極端に音量の大きいソースを取り扱う事で使う可能性もあるが、エロゲ的には極端に音量の小さいエロゲ(主に昔のエロゲ)が存在するぐらいで音量を下げる機能の出番は無い。
そもそもエロゲ側で音量を下げれば解決する。
Crossfeed、Speaker Angle、Center Levelの3つの機能について
Crossfeed&Speaker Angle(この2つは同時にON/OFF切り替え)
SPLではこれをスピーカーの位置(角度)として設定している。
簡単に言うと片チャンネルの音の一部を反対側のチャンネルに割り振る機能。
(右側真横に設置されたスピーカーで音がなった時に、右耳を塞いでいても左耳で少し音が聞こえるのと同じ)
両方のつまみを弄る事で自分の位置を頂点として15度~90度の角度まで仮想スピーカーの位置を設定できる。
スピーカー環境とあわせたい場合は最初から目的のスピーカー位置の角度を設定。
ヘッドホンやイヤホンユーザーの場合は、片側の音声だけ再生(PC上orPhonitorの機能を使用)して右耳&左耳で聞きやすい設定を絞り込んで角度を決定する。
Center Level
簡単に言うとスピーカーでいう3ch(センタースピーカー)の役割。
エロゲ的にいうと声の聞き取りやすさを変える機能。
BGM重視なら機能ごとOFF、若しくは最小。
エロゲの声重視ならONで好みのLevelに設定。
結果として元のステレオ音源を弄っている事になるのでHiFi思考のオーディオ好きの人には嫌われそうな機種。
SPL Phonitor model 2730の一番の利点はCrossfeed、Speaker Angle、Center Levelの機能を使うことで長時間エロゲをプレイしてても聴き疲れが全然ないこと。
エロゲの声重視でプレイしたい場合は特にCenter Levelの機能が役に立つ。
試聴では設定を煮詰めにくいので購入候補にはなり難い。
エロゲでの最大の欠点は上記3つの機能をONにしてると、バイノーラル録音のドラマCDや左右に音声を割り振っているエロゲでは正面に定位しすぎてバイノーラル録音や音声割り振りの恩恵が受けられないこと。
(機能をOFFにすれば問題ない)
長時間ヘッドホンを使用する人には聴き疲れがとてもし難いので良いのだが、音に味気が無いのと価格のせいでお勧めはし難い。
(最初から癖のあるヘッドホンを使っている場合は、アンプの味付けが殆ど無いので組み合わせやすい。)
現行機種のPhonitor 2 Model 1280or1281 では、S/N比の向上&入力が3系統に増えた&正面を持ち上げる足がなくなったぐらいの違い。